5歳の息子が絵本好きでよく本屋に行きます。その際一緒に私好みの文庫本をよく購入します。
今月購入して読破した埼玉怪談。想像以上におもしろかったのでレコメンします。
私は産まれも育ちも埼玉。かれこれ四十数年埼玉にいます。
当書の怪談話自体はどこかで聴いたことがあるような正直ありきたりな怖い話ではあるものの、舞台が生まれ育った埼玉で土地勘がある名前が連なると急に親近感というか身近な感じがして恐ろしい話に感じます。以下例。
●岳集落(秩父市)
廃集落を訪れてから手のひらに浮かび始めた不気味な痣。同時に次々と不幸が…
●黒塚の鬼婆(さいたま市大宮区)
埼玉県足立ヶ原の鬼婆伝説。大宮公園近くに現れる着物姿の女と遭遇した者は…
●人柱(羽生市)
人柱伝説が残る地に栄える資産家一族。だが、本家以外の親族は水絡みで死ぬ者が絶えず…
●鼻番の顛末(和光市)
タクシー運転手が目撃した大和橋のたもとに立つ白い童女の霊の正体は…
●秋ヶ瀬公園怪異譚(さいま市桜区)
心霊スポットと言われる秋ヶ瀬公園の祠に行った日から異形の化け物に憑かれて…
●ブラックホール(長瀞町)
荒川を流れてくるアメーバのような黒い淀み。異次元の穴のようなそこに嵌ると…
●顔振峠(飯能市・越生町)
ドライブ中に峠の道端で目撃される紙袋を被って蹲る男。袋が透けて中に見えたのは…
●吉見百穴(比企郡吉見町)
地下軍需工場跡のある遺跡を訪れた女性を襲う憑依現象。、突然痙攣して意識を失い…
埼玉住まいの方はあぁ。って感じがすると思います。
当書の他にも竹書房ご当地怪談シリーズというのがあるようです。皆さまお住まいの怪談小説を夜な夜な読んでみるのもいいのではないでしょうか。オススメです。